秋の読書感想文 ~課題図書:まちカドまぞく~

先日連載まぞくに追いついたので書きます。

提出期限:10/28まで  締め切りはゴムのように伸びるよ…

(※まちカドまぞく最新話までがっつりネタバレしてます。連載に追いついてない人は読まないでください。忠告したからな。)

経緯

というわけです。今回はほぼ脊髄で書いてるので普段とはまた違ったキツさがあると思います。許してくれ。

全体の話をしようとすると感情で脳がパンクするのでまずは1話ずついきます。

19年8月号

関係が進展しそうな時に限って上手くいかない、踏み込もうとしてなあなあになる感じが2人らしくて良いですね。もどかし~~~~~~~!!!!

ところで気合入った格好の桃色さん見ると果たし状事件を思い出しますね。いつものよそ行き服といいこういう時は普通におしゃれだけど”シンプルな黒いTシャツ”を買ってしまうしリバイブ疾風は鬼ダセぇし地のセンスは壊滅的なんですよね。分からん。

12/8追記:よそ行き服については3巻カバー裏で言及ありましたね(ミカンの皮)。ますます今回の服は何……?

19年9月号

ごせんぞと桃の互いに遠慮がない感じ好きですね。ごせんぞは全力でウザ絡みだけど、桃は桃で全力で制裁してるし。桃って他のストレッサー(小倉やリコ君)に手を出す事がほぼ無いけど、彼女らと違って手を出しても大事にならないからガス抜きできてるのかな。できてるといいな。

にしてもクソダサ桃マジでダセぇな……まぞくは宿敵に欲情するな。それでいいのか。

19年10月号

桃色さんやっぱり妹に弱いんですね。自分もお姉ちゃん子だから重ねてる?

最序盤のシャミ子への対応を見るに単純に小さくて可愛いのが好きなのかもしれない。

19年11月号

大事な話やってる最中でもギャグのキレが鈍らないの情緒が迷子になる。そこが好きな所でもあるんですが。というかギャグ回と見せかけて引きの一転攻勢が怖い。

20年3月号

癒し。本筋を進められなくてもキャラクターを掘り下げてくれるのめっちゃ嬉しいですよね。無限に信頼してしまう。

リコ君と紅ちゃんが上手くやれてそうで僕は嬉しいよ……。

20年4月号

ここからは12月号の最新話を読んだ後に書いています。情緒が崩壊している。つらい たすけて

この回はいろいろ楽しい事もやってるはずなのに灰の平原になった街角に意識を持っていかれる(最新話で受けた傷が深すぎる)。

20年5月号

扉絵シャミ桃がきゃわわだけどそれどころではない。

何かを残してくれたグシオンさん、まちカド陣営にまだ非公開の手札があるという事実がかなり心の支えになってる。

ところで3巻ラストの桜さんからのお願いとかもそうなんですけど、シャミ子が何かを託される度に目汁がアップを始めるんですよね。せっかちか?

想いや願いを託し託され繋いでいく少年漫画的文脈が好きなんですよね。だからかもしれない。(自分との向き合い)

20年6月号

わちゃわちゃ、癒し。泣きそうになっちゃう。

20年7月号

この回は初見からジェットコースターの頂上に向かう時みたいなじわじわとした不安があったんですが、最新話を見た今だと余計に悪い想像で頭がいっぱいになってしまう。

桜さん、冒頭からいきなり不穏発言するのやめませんか?

20年8月号

シャミ子の独占欲、めちゃくちゃ良い。オーズのオタクなので欲望と向き合うエピソードに弱いんですよね(自分との向き合いpart2)。良い意味で欲張りでぐいぐい周囲を巻き込んでいくシャミ子と桃の諦め癖や何でも一人でやろうとする姿勢(改善されてきたけど)の対比が好き。桃に足りない物をくれるのはいつだってシャミ子なんですよね。

20年10月号

『だいじな宝物』、自分の欲望と向き合う桃で感情が無限になった。オーズのオタク特攻エピソードを連発するな。私信か?

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左:H29 9月号『この不可思議な大きな町の中で』右:R2 10月号『だいじな宝物』

シャミ子を中心とした世界でシャミ子のために戦っていた桃が、自分の『宝物』を守るために深い絶望から立ち上がるその変化を嬉しく思うし、その絶望を溶かしたのは、『宝物』に気づかせてくれたのは他でもないシャミ子だという2人の関係が愛おしい。

TLでチラ見した火野映司文脈についても話したかったけど時間がいくらあっても足りないのでまた今度。でも火野映司のこと考えたらちょっと元気出たわ。

20年11月号

癒し。

20年12月号

しんどい つらい

まぞくでここまでの”””悪”””に触れるとは思ってなかった。これまでも町角の平和の不安定さやそれを脅かす者の存在は仄めかされてたけど、なんだかんだこの日常が続くと思ってた。甘えてた。分かってて目を背けていた、の方が正しいか。

なにより千代田桃の絶望に触れるのが一番精神にクる。

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10月号のこれが今になってジワジワと効いている。火野映司文脈とか言ってキャッキャできるメンタルではなくなってきたな………(情緒不安定)

那由他誰何について

できる限り目を背けたかったけど、やっぱりまちカドまぞくからは逃げたくない。特訓で那由他誰何と向き合おう!!

まず那由他誰何への得体の知れない恐怖なんですけど、個人的には桃への感情移入が大きいと思う。桃が本気で怖がってるのがもう怖い。ギャグ描写以外で桃がガチ恐怖してること他にありました?桃が昔の話をしたがらないのはもう会えない大切な人を思い出すからだと思ってたので、特定人物への恐怖やトラウマがあるのは予想外だった。

那由他誰何も発言だけ見ればそんなにおかしなこと言ってないんですよね。「かわいそうだから食べない」もちょっと価値観が違うのかなって程度だし、ポイントカードもヤバめのまぞくが多かった頃の貯金だとすればギリ納得できる。なのに桃の反応で全てが信用ならなくなってる。笑顔で綺麗事を語る様がここまで不気味な存在もなかなか居ないだろ。

こういう圧倒的存在への恐怖はIWのサノスを思い出しますね。ソーやハルクが戯れでボコされる絶望感……思い出したら鬱になってきた。実際6年前の事件もかなりインフィニティ・ウォーの趣があるしなんならいつSuika will returnしてもおかしくない状況なのが怖い。"We are in the ’ENDGAME’ now."ってことですか?

 

話が逸れました。

とりあえずこいつの目的や信条が分からない事には対話の余地があるのかも分からないですね。まあがっつり無理そうな雰囲気出てるんですが。

 

というかあちらからシャミ子を認識してるっぽいのが一番怖いかもしれない。結界を越えて接触を許したという事は現実世界で相対するのも時間の問題?そういえば夢に入ってからごせんぞが不自然に静かなのも気になる。ダメだ悪い想像が止まらなくなってきた。悔しいけどもう限界です。

総論

改めて言うまでもないですが、まちカドまぞくという物語は食事という行為が強い意味を持ち、争い事では対話による相互理解と和解を目指してきた物語です。その面で那由他誰何の「かわいそうだから食べない」「分かってもらえない(から殺す)事もある」というスタンスは異質であり、シャミ子達や作品のテーマとの対立項として意図的に描かれているのだろうと思います。ラスボスとしてこれ以上無い、物語として必然とも言える配役でしょう(これ以上が出てきたら卒倒するが)。オーズでの真木博士のように主人公が相反する存在を乗り越える展開は物語の定番ですからね。良 本で見たことある…!!

しかし、まちカドまぞくではその”定番”通りに敵を打ち倒して大団円とはならない、なって欲しくないと思っています。まちカドまぞくは「退治」ではなく「対峙」の物語であり、主人公シャミ子の願いも「みんなが仲良く」なる事なのですから。

6年前の桃は那由他誰何と戦い、退けはしたものの深手を負いました。だからこそ、今度は戦い以外の手段で決着をつけて欲しい。シャミ子や町のみんな、そしてみんなに出会って変わる事ができた桃だからできる「対峙」の仕方で答えを示して欲しい。まちカドまぞくならやってくれると信じています。信じてるからな。